デザインも簡単で、安価にプリントできるTシャツは、加工技術の発達と普及と相まり、さまざまな表現の自由を提供するキャンバスとなりました。
1960年代のアメリカでは、企業のロゴなどをプリントした広告としてのTシャツが広まり、コミュニケーションツールとなりました。
アメリカの大統領選挙において、Tシャツがはじめて選挙運動の広報ツールとして使用されたのも、この時代です。
Tシャツの白いキャンバスは、政府の、企業の、そして個人からのメッセージを伝えるメディアとなりました
グラフィックデザイナーのミルトン・グレイザーが「ビッグ・アップル」のイメージを広めるために1976年に制作した「アイ・ラブ・ニューヨーク」のロゴ。 赤いハートと黒いタイポグラフィでつくられたTシャツは、アメリカの象徴ともいえるほどメジャーな存在となりました。 このシンプルなロゴとTシャツは、世界中のみやげ品として広がったコピーの量からも、歴史上もっとも有名なTシャツと言えるでしょう。 9.11の世界貿易センタービルのテロの後、ニューヨークの路上に星条旗とともにはためいたこのTシャツは、人々の勇気と希望の象徴として、凛然と輝いていたのです。
